兼業Pのカタコト語録

デレマスの、エンタメのことや想いやもやもやを文字にする場所。

『エバン・オールマイティ』を観たよ、のお話

 今日は何回かぶりの映画の感想やら批評を書く回となっております。いえーい。

というわけで、今日の映画は『エバン・オールマイティ』

  

 あまり知名度は高くなさそうな作品だけれど、果たして内容はどうだったんだろう。

よければ最後までお付き合いくださいませ。

 

注・ネタバレあります。

 

 

この映画について

 というわけで、今日の映画は『エバン・オールマイティ』(以下今作)。

ご存知の方いますかね?

エバン・オールマイティ (字幕版)

 恐らく、”なんちゃら・オールマイティ”みたいな名前は聞いたことあるんじゃないかなと。

 

というのもこれ、2003年の映画ブルース・オールマイティの続編という立ち位置になってます。

こっちは知ってるよって人多いんじゃないかな。

 

 参考までに、『ブルース・オールマイティ』のストーリーはこんな感じ。

ニューヨーク州バッファロー。ローカル・テレビ局のリポーターをしているブルース・ノーラン(ジム・キャリー)は、アンカーマンを目指していた。
ある日、生放送のレポートという大役が転がり込む。しかし、ライバルのエバン(スティーヴ・カレル)がアンカーマンの座を得たことを中継直前に知り、無茶苦茶なレポートをしてしまう。
局をクビになり、踏んだり蹴ったりのブルースは、自分ばかり不運なのを嘆き、天に向かって「神よ、あんたは仕事をしていない」と悪態をついてしまう。すると、神に「お前に全知全能の力を与えるから、代わりに神の仕事をしてみろ」と言われる
*1

 

 『ブルース・オールマイティ』(以下前作)では、主人公が神から力を与えられるというストーリーだった。

しかし、今作はどうもそれとは違った神の力の使い方が出てくるようで。

 

ちなみに、あらすじの中に出てきた主人公のライバルことエバン。彼が今作の主人公だ。

 

 映画の内容のお話

ストーリー

 今作のストーリーは、以下のような感じ。

下院議員のエバン・バクスタースティーヴ・カレル)は、ノース・バージニアの郊外に移り住んでいた。
ある日、エバンの前に神(モーガン・フリーマン)が現れ、「洪水が来るから、箱船を造るように」と言われる。*2

  まずなんというか。

アンカーマンやめたのかお前。

そこがびっくりだよ。前作でのライバルは、何故か議員になったみたいです。

 

 そして、その時のスローガンが、「We change the world(世界を変える)」。

彼を紹介するニュースキャスターも、

「まぁ、そういうのを掲げて長く議員を務めた人はいないんでがんばってね(意訳)。」みたいなこと言う。

 

 新しい土地へ引っ越し、広い家も権力も手に入れたエバン。

その彼の前、神*3が現れる。そして彼は言う。

「方舟を作れ。」(神は言っている、方舟を作れと)

 

方舟ってどの方舟よ?って方もいると思うんですが、ノアの方舟です。

 

しかもこれ、比喩とかじゃなくて本当に大きいサイズの舟を作れとのお達しなわけで。

 

 なんやかんやあって、彼は方舟を作らざるを得ない状況に。

例えば、髭を勝手に生やされたり*4、髪を染められたり。物語終盤では下のような姿にまでなるというミラクル。

これでは、本職の議員の方も仕事になるわけもないですなぁ。

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*5

 

 ともあれ、議員だったやつがいきなり方舟を作り出すなんて言ったところで、狂人扱いされるのが関の山で。

その上、神様のいたずらによってエバンは仕事からも家族からもどんどん孤立していくことになります。

 

結局、家族には逃げられるわけだけども。

 

実家へ帰る途中のレストランで、エバンの奥さんは例の神様*6に諭されます。

 

 神いわく*7、洪水やらなんやらの神の試練っていうのは、怒りでもなんでもなく。

人様への”愛”なんだとか。そして、エバンに方舟を作らせたのもまた愛ゆえ。

それは、変わるためのチャンスだと彼はいいます。

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 こうして夫を信じることにした妻と家族はエバンの元へ帰り、方舟作りを手伝うことになる。そして・・・

 

というお話。

 

内容について

 愛とか祈りとか方舟とか。どうもキリスト教圏の人じゃないとピンと来ないネタが多かったような気がするなぁと。

ただ、そういうのは大事なテーマのためのおまけだと割り切って見てみれば、

実際にはさした問題でもないような感じもするんだけどね。

 

 正直、前作よりは爽快感はないように感じたよ。というのも、

前作→1週間だけ神の力を借りて好き勝手やるのちに大事なことに気がつく。

今作→神様に翻弄され続けるうちに自分も家族も大事なことに気が付き、変われる。

 

なんというか、エバンの受難とも言うべき内容なんだよね。

これは多分、前作との対比で「上手くいってたやつが、失敗して苦しんで成長する」っていう形式を取っているからだと個人的には思ってる。*8

 

コメディーシーンの面白さ

 この映画、一応コメディです。

TSUTAYAに行った時にコメディのところにおいてあったから多分コメディ。

 

 話もシリアスな部分を除くと割りと*9笑えるシーンも多いんだけど、一番はエバンの中の人のスティーブ・カレルの演技にあると思う。

 

まずはこの動画を観て欲しい。


The Office- Michael Scott No God No

 

 迫 真 の 叫 び 

残念ながらこれは『エバン・オールマイティ』ではないんだけれど、劇中にも似たような雄叫びを挙げる場面が無数にある。このリアクション芸が最高に面白い。

 

 この俳優さんの「Ahhhhhhhhhhhhhhhhhh」とか「OOOOOOOhhhhhhhhh」を聞くためだけでも借りる価値があるよ。

 

モーガン・フリーマンの存在感

 もう一つ忘れてはいけないのが、前作から神役で続投しているモーガン・フリーマンの演技。

なんかこう、不思議な存在感というか、

「あー大丈夫。俺はわかってるよ。そうなんだろ?」みたいな雰囲気を出すのがすごいうまいなぁと。

表情の問題なんだろうか。いい顔するよね。

 

最後に

 前作、『ブルース・オールマイティ』の陰に隠れてあまり話題にならない上、もう10年くらい前の映画、なんだけど。

今見ても全然色褪せないし、かなり面白い部類に入るので気になった方は是非。

 

 大丈夫、ポップコーンを食べながら安心してみれる映画だよ。

 

さて、借りてきた映画はあと4本。どれから手をつけようかなぁ。

 

 

 

※追伸

試験的に本編内の画像を使ってみたけど、権利問題とかいろいろと気にするところが多いので、次回の映画レビューがあるとしたらそれは無しかなぁ。

 

 

 

 

*1:wikipedia ブルース・オールマイティ ストーリーの節より引用

*2:wikipedia エバン・オールマイティ ストーリーの節より引用

*3:この作品に出てくる神様。前作もモーガン・フリーマンなんだけどあの人こういう演技がやけに上手いんだよなぁ。

*4:剃っても剃ってもまたすぐに一瞬で生えてくる

*5:今記事内の映画内画像は、

トム・シャドヤック監督 DVD『エバン・オールマイティ』ユニバーサル(2007年)よりの引用です。 

*6:奥さんは神様だとは気づいていないけれど、ネームプレートにはAL mighty の文字が。

*7:パワーワード感あるな

*8:もっとも、前作でも苦しんでなかったわけじゃないよ。

*9:エバンの失敗のおかげで