どうも、青葉飛鳥です。
というわけで今回は、ネタに困ったのもあって現状報告を一つ。
最近、私のもらっぱらの趣味は読書です。
というのも、
「なにか一つのことに集中している間は、他のことは考えられなくなる」
という心療内科の先生の教えと。
「鬱の時?ああ、本読んでたよ。とりあえず読みまくってた。」
という友人の話。
そして、ADHD対策として処方されたストラテラが効いたきたのか、
最近割と集中力が上がってきたことが理由だったりするわけです。
もちろん、ネットに書いてあった「本を読むべき!」、
とかいう怪しいコラムに影響されたりではなくて。
友人の話も、参考にしたうえで自分で選んだ選択肢です。
なにより、読書欲が半端ない。そう、半端ない。
というわけで、今回はここ最近私がどんな本を読んでいたか、
その本の紹介と軽い感想なんかのそんなお話。
あとはほら、あれです。
何か書きたいのにネタががないのって、なんかうずうずしてたまらないんですよ。
というわけで、最後までお付き合いいただければ幸いです。
ナナメの夕暮れ
一つ目は、こちら。『ナナメの夕暮れ』。
著者はお笑いコンビ、オードリーの若林正恭さん。
これから40歳になろうという彼が、
世間に対しての生き辛さについてつづったエッセイ集。
この生き辛さっていうのは政府への批判とかそういったものではなくて。
個人の経験とか考え方に帰依するようなもの。
「~なはずなのに、どうしてこの人は〇〇するんだろう。」
といった様々なことが、”めんどくさい人間”の彼目線でつづられている一冊。
この本、何が面白かったって。年齢も職業も何もかも違うはずの人。
ましてやお笑い芸人なんて言うレアな職業の人が書いた人の本なのに、
すっと自分の中に入り込んでくる感覚があったところ。
言い換えてしまえば、自分もめんどくさい人間だなってことだし、
人生に対して未だに斜に構えてるところがあるんだなってことなんだろうけど。
それを抜きにしても。
この若林正恭という人は、その感覚を文字にするのがとても上手いように感じた。
説得力がある、正論である、ともまた違う不思議な感覚。
これは、この人の文じゃなきゃ味わえない感覚なんだろうなぁ。
僕と死神の七日間
続いてはこちら、『僕と死神の七日間』
著者は蘇乃一行先生。絵は和遥キナ先生。
塾の帰り路に、”自分にしか見えない女の子”に「あなたは七日後に死ぬ。」
と告げられる主人公。
これは、とある理由から生きることに執着しなくなった少年と、
生きてほしいと願う”死神”との物語。
Amazonなんかのあらすじを参考にしつつ自分なりにまとめてみたんだけど、
改めて見てもよくあるボーイミーツガールものに見えるなぁと。
で、そんな典型的なボーイミーツガールものを、
電子書籍版の発売も待ちきれずに実本でなぜ購入したのか。
一つは、死を題材とした物語に興味があるから。
これは昔からそうで、
「簡単に人を殺してお涙頂戴する話は大嫌いだ。」
と啖呵を切りながらも、
実際にはそういう題材のものに自然と惹かれていく自分がいる。
ひと昔前のKey系統のような、
あんまり感動系に振り切っているとわかっているなら買いはしないが。
『ファイディング・ニモ』の、
チョウチンアンコウの光に引き寄せられるシーンを想像してもらえれば早い。
あんな感じで、自然と手に取ってしまうのである。
それに今回は、裏表紙の「切ない物語」という一文が引っかかったのもある。
安易に感動モノに取られないための書き分けかもしれないけれど。
だとしたら私は見事それに引っかかったことになる。
で、今作はどうだったか。
実際、人死で感動を誘う要素がなかったわけではない。
でも、なんとなくそういう要素はあるんだなと初めからわかっていたし。
だとしても、タイトルと担当絵師に惹かれて買ったという言い訳も用意していた。
存外、楽しめた。というのがおおまかな感想か。
よくある展開かと思えば、ミスリードのような何かが張られていたり。
思った以上の読み応えはあった。
基本はボーイミーツガールモノだし、
一部を切り取ってみればただの青春小説にも見える。
ただ今回はそれに、「あと七日で死ぬ」というおまけつき。
なんだろうこの作品、心地よい破滅モノにも見えてきたな。
というのもあらすじで分かる通り、
基本的にはこの主人公は生に対する執着がないのである。
もちろん、物語の作法における転と承の部分では、
その主人公の死生観に対しての”攻撃”がいろいろとあるわけだけど。
そこからの展開が本作の最大の見どころかもしれない。
切ないラブコメを期待して、いざ始まったら心地よい破滅モノみたいな展開で。
でも最後には不思議と爽快感の残る作品。
名作とまでは言えないけれど、読んでいて思わされるところはあったなぁ。
死を扱う作品っていうのは、大方そういうものか。
もしかしたら私は、
死という人類が不可避な事象について考える機会が欲しかったのかもしれない。
その理由をこのライトノベルに求めた。というのは言い過ぎか。
だとしたらライトノベルの背負ったもの重すぎないか。重いよな。
〆
というわけで、今回は二つの本の紹介と感想を書いてみたわけだけど。
いかがだっただろうか。
アラフォーおっさんの書いたエッセイと、
死をテーマにしたラノベ。
なんだこれは、まるで中二病患者のような選書じゃないか。
なんか斜に構えたというか、
大人になり切れてなさの読み取れるチョイスだなぁ。
こう、人生に迷ってる感出まくりというか。
ブレまくりというか。お前あれか、軸ブレしてるな?
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でもそれも、本を読むという行為だからこそできること。
読書だから許されること、なのかもしれない。
それに、
自分が思った以上にめんどくさい人間であるという再確認はできたし。
素敵なボーイミーツガール作品に出会えたのも又事実。
読書は無駄にはならない。改めてそう思える。
本当はもう一冊くらい書きたい本があったんだけど、
シリーズ物で既刊すべてを読み切っていないので。
その本はまたその時にでも。
さて、書きたい欲は治まったし。また読書欲を満たしに行きますか。