例のごとくコロナ禍によって時間を多く持て余していた2020年。
昔のようには行かないものの、漫画もそれなりに手をだせたような1年だった。
というわけで、アニメの時と同じ様に。
今年読んで面白かった漫画をまとめてみようと思う。
一応、お題のやつも混ぜときましょうかね。
お題「#買って良かった2020 」
例によって2019年以前に刊行されたものも含んでいるのであしからず。
皆様のまんがライフの一助になれば。
- ザ・シェフ
- ケンシロウによろしく
- 王様の仕立て屋 ~下町テーラー~
- リエゾン -子供のこころ診療所-
- ざつ旅 -That's Journey-
- 怜 -Toki-
- 不揃いの連理
- 異世界おじさん
- 節操なくいろいろと読んだ1年
ザ・シェフ
誰が言ったか「グルメ版ブラックジャック」。
概ねその認識は正解、なんなら顔や服のセンスまで似ている。
法外な報酬を要求する流れの料理人、『味沢匠』の活躍を描くグルメ漫画。
過去エピソードや人物の繋がりはあるものの、基本的に1話完結型。
よくある、「依頼人の悩みをその道のプロが解決していく」形式のお話。
味沢が料理をしない回もそれなりにあり、
オムニバス形式とはいえバリエーションも豊か。
また本人が
・試されるのを嫌う割に相手を試す
・煽られると(勝確とはいえ)相手の誘いに乗る
・なんだかんだ理由をつけて依頼人に報酬を返却する
・恩を忘れずにきちんと返しに来る
等々ツンデレ極まっており、クールに見えて非常に人間味豊かで面白い。
フランス料理がメインのためとっつきづらく見えるが。
その実、一度読み出すと止まらない恐ろしい漫画だったりする。
ケンシロウによろしく
アマゾンからあらすじを拝借するが、
これは復讐に燃える男が暗殺拳を極めようとした果てに人々を幸せにする物語である。
『北斗の拳』で暗殺拳を学ぼうとした少年が、
努力の方向性を間違えてとんでもない方向に成長してしまうというお話。
ネタバレにはなるが、タイトル詐欺作品でもある。
なにはともあれ1話の”つかみ”が秀逸なので、それだけでもぜひ読んでほしい。
ケンシロウによろしく - ジャスミン・ギュ / #1 神宿る指(ゴッドフィンガー) | コミックDAYS
もはやシュールギャグの領域ではあるけれど、よくもまぁそのネタを引っ張れるなと感心したので紹介。
王様の仕立て屋 ~下町テーラー~
若いながらも熟練した仕立ての腕を持つ職人、『織部悠』が主人公の物語。
前述の『ザ・シェフ』と同じく、その道のプロが依頼を(ry
織部が主に仕立てるのは、俗にいう『オーダースーツ』。
通常ならば数ヶ月のところ、1~2週間の驚くべき短期間で仕上げてしまう。
この作品が面白いのは、織部が仕事を突っぱねるケースがあるということ。
「金なら払う」というよくある金持ちを始め、
「どうせ一度しか着ないなら僕に頼まなくてもいいんじゃない?」(意訳)
と泣きついてきた客を追い返すこともある。
とはいえ織部はちゃきちゃきの江戸っ子で人情家。
話によっては、彼が”勉強させてもらう”ことも。
就活や仕事で嫌というほど着たスーツだけど、
「こんなに奥が深いのか」と楽しんで読めた作品。
リエゾン -子供のこころ診療所-
児童精神科が舞台の医療漫画。
主に発達障害等の話題を扱う作品なのだけど、
主人公が発達障害を持った大人という驚きの設定がある。つまるところ、
発達障害で苦しんでいる人がそれだけ多いということなのだと思う。
「なんども同じミスをする」「人の話を聞けない」「不注意が多い」等々で死にかけた挙句、心療内科のヘビーユーザーになった私が読むにはうってつけの漫画とも言える。
”発達障害を凸凹と呼ぶ”児童精神科医と、自身の障害に苦しむ研修医。
この凸凹コンビの前に、いろいろな子供があらわれる。
生き辛さの原因が必ずしもこうした障害ではないかもしれない。
が、それで困っている大人にはちょっとした薬になるんではなかろうか。
ざつ旅 -That's Journey-
コロナの勢力が増してきたころ。
作者がツイッターで無料公開していた1話に釣られて購入。
なんなら今も見れる。
comic-walker.com
JDで駆け出し漫画家の『鈴ヶ森ちか』は、ふとしたきっかけで旅にハマっていく。
インターネットを使って目的地を決定する彼女だけど、
実際はテレビっ子というのもまた面白い。どうでしょう見てるし。
派手さも、下手したら目的地もない雑な旅。まして旅慣れしていないこともあり、
なんというかこじんまりとした作品に思えるかもしれない。
とはいえ、「旅ってこんなもんだよなぁ。」と改めて思わせてくれる作品。
私は大好きだよ。
怜 -Toki-
1巻は2019年に読んだんですが、6巻目は今年読んでたのでセーフで。
人気麻雀漫画『咲 -Saki-』のスピンオフである『阿知賀編』。
同作品で活躍を見せた千里山女子の先鋒、『園城寺怜』が主人公。
咲本編、また阿知賀編をばっちり履修したわけではないが。
この作品、前述した2作品よりも面白い。
人気キャラである『園城寺怜』そして『清水谷竜華』のキャラ掘りがうまいこと行われていて、あの二人がいかにしてガチ百合…親友になったかが描かれる。
麻雀という競技を通して、彼女とその周りの人々が成長していくのは見もので。
前述したように咲本編や阿知賀編よりもストレートな面白さがある。
正直これだけでも読んでほしい。
不揃いの連理
ピクシブやツイッターで公開されていた同名作品の単行本化。
もともとピクシブで読んでいたので、こうしてまとめてくれるのはありがたい。
アラサーOLと元ヤンフリーターの百合作品。
登場人物が軒並みダメ人間なのだが、だからこそのリアルさや儚さがある。
きらら系列のような甘酸っぱくてキラキラして百合模様ではなく、
どちらかというと大人の恋愛の延長線上にある。そんな作品。
手がかかる子ほど可愛いとはよく言うが。読みすすめる内、登場人物に不思議と愛着が沸いてくる。
気がつけば自分も、「こいつらの関係がずっと続いてほしいな」なんて思い、ページを捲る手が止まらない。
異世界おじさん
あらすじを読んだときに「こいつやりやがった!」と思った1作。
昨今流行りの異世界転生
のその後を描いた作品。
長い間異世界にいたおじさん、
当然ながら現代世界とまぁズレることズレること。
タイトルに偽り無く、この『おじさん』の言動を味わうのが本作の楽しみ方。
見た目も濃ければキャラも濃い。はてにはSEGA信者と来てもう…お腹いっぱい。
節操なくいろいろと読んだ1年
学生の頃は萌え漫画を片っ端から読むような生活をしてたけど、
年取ってからはいろんな作品に手を出すようになったような。
特に専門的領域というか、なにか一つのジャンルに特化した作品を多く読んでいた気もする。
来年もまた何か面白い作品に出会えたらいいなぁということで今回は〆。