兼業Pのカタコト語録

デレマスの、エンタメのことや想いやもやもやを文字にする場所。

2019年夏の北海道ツーリング旅行記 Pt.1 のお話

 どうも、お久しぶりです。青葉飛鳥です。

 

 今回からいくつかののパートに分けまして。

2019年8月20日から9月1日にかけて行った『夏の北海道ツーリング』

の模様について書いていきます。

20日と1日はフェリーに乗船していたので、実質10日間の滞在ですかね。

 

 天気が崩れることが多く、まさに『試される、大地』を肌で感じた10日間。

その模様を、私が思い出すことも兼ねて文章にまとめられればと思います。

 

 これを読んで、一人でも多くの人が試されに…

ではなく、北海道ツーリングで行きたいと思ってもらえれば幸いです。

 

 

スタート~自宅から大洗~

 自宅から大洗に行くだけでなにもない。はずだった、はずだったんだ…

ただ一つ心配事あったとすれば、天気が悪くなる可能性があったこと。

曇になる分には涼しくなって楽なのだけれど、向こうに見えるはどす黒い雲。

 

ハイ、降られました。乗船2時間前のこと。

私を含めた数人のライダーは対策に遅れ、荷物服ともにずぶ濡れに。

 

 こうして我々は、北海道に上陸する前から。大いに試されることになった。

 

 

上陸初日~苫小牧から旭川~

 フェリーは波で荒れることもなく、船酔いすることもなく。

無事に北海道へと到着した私。そんな私が上陸後に放った最初の一言が

「寒っ‼」

だった。

 

いつもだったら「来たぞー!」とか「またせたな北海道ー!」

とかかっこつけるんだけれど、今回ばかりは上の言葉が口をついて出た。

私のライジャケ、一応春夏秋対応で割と生地厚めなはずなんだけどなぁ…?

 

 だが、悲劇はここで終わらない。

上陸後になって当日の宿泊先を探す私。だが、見事に見つからない。

明日には稚内まで移動したいという思惑もあり、

滝川か深川近辺で宿を探したたのだが無理だった。

 

結果、見つかったのは旭川市街にあるホテル。

初日から、170キロも走るハメになった。

 

 今思えば、比布まで走ってブンブンハウスに逃げ込むという手もあったが。

そんなの、後からいくらでも言えるよね(ry

 

 

上陸2日目~旭川から稚内~

 上陸二日目は、今いる地点から稚内まで到達することを目的としていた。

 今回の旅のコンセプトが、”過去2回の北海道ツーリングの自分の軌跡をなぞる”

というものだったからだ。

 

 ちなみに、旭川から稚内までの距離は約260キロ。

一日走っていれば普通に到達できる距離ではある。天気さえよければ。

 

結果はこうだ。

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 曇。ただただ、曇。

 

どんよりとしたオロロンラインを走るのはこれが初めてではないので、

なんとなくどういう感じになるかはわかっていた。

けれどそれ以上に、「雨が降らないかどうか」

それを気にしながら走るのが一番つらかった。

 

 旅に来る前から、北海道の天気がご機嫌斜めなのは知っている。

知っていても、いるからこそ。雨は降ってほしくないと強く願う。

 

 そう願いながら走り続けること260キロ。

私は無事に、稚内へとたどり着くことが出来た。

 

 この日の宿泊場所は、

”漁師の店”という食事処とお土産屋とライダーハウスを兼ねているところ。

宿泊は1泊3000円で、夕食と朝食付き。ちなみに夕食にはウニ丼が出る。*1

この日の宿泊者は私を除いて6人。

うち5人が大学生で、1人は50歳近くの方だった。

 

 思った。大学生って若い、と。

5~6歳しか年が離れていないだけで、こうもフレッシュな感じがするのか。

それとも、自分の心だけ勝手に年を取った気になっているだけなのか。

 

だってあれだよ、

写真撮った後に「あ、iPhone勢はairdropで送りますね」とか自然に言うし、

みんなインスタグラムやってるし。若さってすごい。

(ちなみに、この後私もインスタグラムに写真をあげ始めました。)

 

 ただ、「みんな若いですねー。自分なんておじさんですよ」とつぶやいたところ。

50歳近くのライダーさんに、「僕から見れば、君だってまだ若いよwww」

と突っ込まれてしまった。

 

 21歳で北海道に来たときは25歳のライダーが。

25歳で北海道に来たときは40~50代のライダーが”大人”に見えたけれど。

自分がその年齢になった時、果たしてちゃんとした大人になれているのかどうか。

そんなことを思った一日だった。

 

 若さを感じるみんなと、大人を感じさせるライダーさんと楽しい飲み会を行い。

その日は終了となった。

 

 

上陸3日目~稚内から紋別~

 ライダーハウスで朝食を取り、出発の準備をする。

どうやら、今日は午後から雨になるらしい。

午前中にいかに距離を延ばせるかが勝負になる、はずだった

だけどユートニウム博士は(ry

 

出発の準備中に

「あれ?なんかぽつぽつ来ましたね?」と私。

「気のせいちゃいます?」と関西人の大学生。

しらばくして、

「あれ?なんかぽつぽつ来ましたね?」と私。

「気のせいちゃいます?」と関西人の大学s

「あっこれ気のせいじゃないですわ」

 

午後から降るという予報はなんだったのか、雨が降り出したのは午前9時。

辛く、長い長い一日が始まった。

 

 稚内を出発した私は、ひとまず宗谷岬へと向かうことにした。

宗谷岬といえば日本の最北端であるが、別段なにがあるというわけでもない。

碑があり、お土産屋さんがあり。あとホタテラーメンのおいしいお店がある。

別にスルーしてもよいのだけれど、なぜか毎度訪れている場所なのである。

 

 でも、今回ばかりは。。

今回ばかりは宗谷岬に寄らずにさっさと宗谷丘陵を堪能し、

その日の宿泊場所に急ぎたかった。

 

上でも書いたが、今日が雨だということはわかっていた。

だからずぶ濡れになることを前提に、事前にホテルを予約してもいた。

しかしそこは北海道、試される大地の名は伊達ではない。

 

気温17度、風速10m、強い雨。

これは、その日の宗谷岬近辺の気象状況である。

8月の22日でこの気温、その上に雨。

宗谷岬までの道は遮るものが何もない海岸線沿い。直線区間もある。

 

はっきり言って、死ぬかと思った。この旅で一番辛かった区間だった。

たった30キロ。されど30キロ。法定速度ギリギリで走っても30分かかるかどうか。

その距離を、あれほど長く感じたことはない。

 

風にあおられ、雨に打たれ。到着した宗谷岬に感動はなかった。

ただただ、私は生きているという実感だけがあった。

生きてバイクに乗れている、それはなんて幸せなことなのだろうか。

 

 宗谷岬に到着したのちに、私は宗谷丘陵へと赴いた。

晴れていれば日本のものとは思えない絶景が広がる宗谷丘陵も、

まるで暴風雨のような天気の前では消し飛んでしまう。

広がるのは、まるでこの世の終わりのような景色。

私は早々に、宗谷丘陵を後にした。

 

 宗谷から根室の方へ南下していくと、”エサヌカ線”と呼ばれる有名な道がある。

どこまでも続くような直線。遠目に見える雄大な利尻富士。広がるプラズマ地平線。

北海道を走るライダーたちの、あこがれの場所の一つでもある。

 

もちろん、晴れていればの話だけれどね!

 

辺り一面に広がる草原にも、横に広がる海にも色があるはずなのに。

なぜかどれも澱んで見える。彩度が低く見える。

 

 もはや自分は現世にいないのではないか。

実はさっきの宗谷岬までの道で死んでいて、

ここは永遠に直線が続くあの世ではなのではないか。

 

そんなことを思いながら、私はエサヌカ線を走っていた。*2

 

 こうして、雨と風の中走ること250km弱。本日の宿泊場所へとたどり着いた。

どうでもいい話ではあるが、適当に取ったこのホテル。

私が初めて北海道に来た時に、ここ紋別で泊まった場所だった。

妙な偶然もあるものだなと思いながら。

雨の中、晩御飯の買い出しのためにセイコーマートへと向かった。

 

 

to be continued

 

 というわけで、今回は上陸から3日目までを文字にしてまとめてみました。

北海道という地に初日から試され、

ほんろうされる私の姿を見て楽しんでいただけたら幸いです。

 

 後から文字に起こして振り返ってみると

「こんなこともあったなぁ」という感じですが、

走ってる本人からすると生きた心地がしなかったです。特に3日目。

 

多分、今までのツーリングの中で一番辛かった日だったと今でも思います。

 

 というわけで、1回目はこんな感じで〆としましょう。

果たして、残りの数日間で私は真っ当に北海道を堪能できるのでしょうか。

 

よろしければ、次回もお付き合いくださいませ。

*1:基本的には「その日の朝とれたウニをその日のうちに食べてもらうからおいしい。」とのこと。提供する速度に差があるかと聞かれたオーナーは、「それは知らん()。でもあれ、こうやって提供するときはミョウバンとか使ってないからね」とのこと

*2:正直な話。この状況でエサヌカ線を走った感想は、飽きるの一言に尽きる。