兼業Pのカタコト語録

デレマスの、エンタメのことや想いやもやもやを文字にする場所。

『なれる!SE』を読了したよ!、のお話

 どうも、青葉飛鳥です。

 今回は書評というかただ単純に感想を述べていくだけのお話。

 

 だいぶ前の記事で『ラノベを読まなくなった』とか戯言を抜かしてたんですが、

なぜか最近また読み始めるようになりました。

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 なんでかっていえば、鬱で家に引きこもることが多くなったせいか。

読書欲がむくむくと膨れ上がってきたからかもしれません。

 

 映画もだめ。ゲームもなんか楽しくない。

あれ?読書なんか楽しいぞ?楽しいぞ?( ^ω^)おっ。

っとなって、今更ながらに『なれる!SE』を読み終えた次第です。

 

 さて、最後までお付き合いいただけると幸いです。

 

 

 

 

 萌えるSE残酷物語

 さて、このライトノベルはかわいい女の子(人)がたくさん登場しつつ。

けれど、SEならびにIT業界の闇というか苦しいところを沢山詰め込んだ作品で。

Amazonのレビューを見ると、

・「現役時代を思い出して胃が痛くなった」

・「自分もこういうことあったあったとか思いながら読みました」

なんていう生々しい意見がたくさん投稿されています。マジです。*1

 

とはいえ、現実には見た目ロリな凄腕SEはいません。

それこそこの世の残酷物語だよなぁなんて(ry

 

なれる!SE 2週間でわかる?SE入門 (電撃文庫)

なれる!SE 2週間でわかる?SE入門 (電撃文庫)

 

 

 

なんで読んだの

 このラノベを読み始めたのは、確か私が大学生の時でした。

当時の私はラノベやマンガを表紙買いするような人間だったので、

表紙にいる見目麗しいロリっ子に惹かれて購入したのかもしれません。

 

 または、SEやプログラマという職種に興味があって

それについて調べていたらこの作品に辿りついた、ような記憶もあります。

 

 とはいえ、基本的にはラノベなので。

ぶっちゃけ、「どんな内容でも楽しめるだろうな。」と。

 

皆さん『咲』とか読むときだってそうでしょう?

麻雀の打ち方を詳しく考えるより、「なんかやべーこと起きてる!」

ってノリで読みますよね?あんな感じ。

 

で行けると思ったんですが。現実はそうも甘くなく。

MOSもITパスポートも取っていない自分には、

まったくもって未知の世界でした。

だからこそ、咲と同じような軽さで楽しめた感じはありますが。

 

 逆に、この物語が未知の世界の話ではない人には、

それなりに生々しい話に見えてくるんじゃないかなと。

それが件のAmazonレビューにつながると。

 

 ちなみに、最終巻が発売されたのは1年以上前ですね。

 

なんで今更読み終えたのよ

 大学生時代に14巻まで読み終えていて、

”その上で”今の転職先としてIT業界を視野に入れているためです。

単純にまた興味が沸いたというのと、読み直せばためになるかなぁと。

 

結末が見たくてここ数日で15巻、最終巻だけ読んだので、

業界研究のネタにというとまた最初から読み直す必要がありますが…

 

 

文系の未経験が頑張るお話

 このラノベ、どんなお話かと一言で言ってしまえば、

「文系の新卒が未経験歓迎のSIre(ブラック)に入社して頑張る。」

というもの。

 

 その過程で、客先常駐したり、PMしたり、システム構築したりと。

いろんなことするお話。

 

 不思議なことに、SEとかプログラマとかっていう職業って、

(物語の中でも触れられていますが)未経験歓迎が多いんですよね。

で、よくよく聞くと、「文系出身者も多いよ!」と書いてあったりします。

 

 当時の私は、「絶対IT系には行かない…」なんて思ったりしたものですが、

なんで今は逆の思考になったんですかね。

 

 

爽快感もあり、悲壮感もあり

 特に”好評”なある巻を除き、基本的には

主人公が難題に直面→悩む→解決

という流れなので、それ自体はわかりやすくてまず楽しいんですよ。

 

 もちろん、作品内に業界用語は腐るほど出てきます。

全く知識のない人であれば、何を差しているかすらわからない単語も出てきます。

でもそれも、何度も出てくるうちに「なにか大事なものなんだな」とか、

「業界ではよくあるものなんだな」と慣れていきます。

 

そんなわけで、上記に例を挙げた咲のようなノリで楽しめるわけなんです。

 

が、最初に書いた特定の巻数。これがもうものすごい悲壮ぶりというか。

その仕事についていない私ですら、「これはやべえ」と思うものがあったり。

ずっと勝利続きだった主人公が、心身ともにコテンパンにやられるのを見ると、

なんとも言えない気分になってくるわけで。

 

 もともと、残業なり貫徹なり苦しい場面が多い本作なんですが。

基本的にそれは問題解決のカタルシスのための布石であることが多いんです。

 

ただ、その時だけは

「これ、私が読んでるのはラノベか…?」と疑ったくらいです。

もっとも、本当にそれを経験した方々は、

もっと胃の痛い思いをしているのでしょうが。

 

 

とはいえ

 とはいうものの、最終的にはスカッとした終わり方をしたり。

魅力的な女性キャラクターが多い本作は。

不思議と読み続けてしまう、

続きが気になってしまう魔性のような何かを秘めています。

 

 この本が就活に役立つかはさておき、

こういう世界もある。

私たちが普段何気なく利用しているサービスの下にはこういう人たちの努力があるんだなということを知れる良書でもあります。

 

 既刊16巻で完結済みで、ライトノベルということもあってさらっと読める本作。

ぜひ、お布団でぬくぬくしながらいかがですか。

 

 

 

 

編集後記

 普通、これ読んだらSEとかIT業界目指したくなくなると思うんだけど、

なんでかまだその希望はあるんですよねぇ。

 

話の長いおばさんと顔つき合わせたり。

昔ながらの古い非効率的なやり方のまかり通る小売業より。

画面と教本とひたすらにらめっこしたり、

機械相手に奮闘する世界の方がいいってことなんでしょうか。

 

 少なくとも、

あちらの業界よりは自分のペースで仕事できそうなことは確かではあるけれど。

納期。この言葉にトラウマを覚えていくようになるんだろうなぁ。

(客からの催促も、納期もあまり変わらないような気がするけど。)

まだ、不特定多数の人とかかわるのが少なそうな職だからかもしれない。

 

 ちなみに、適職診断したら

・ライター

・デザイナー

・グラフィッカー

・営業

・プログラマ(SE)

とか出ました。

 

詰んでるなぁ。

*1:一巻目は少なめですが、主人公が大きな岐路や修羅場に立たされる巻数のコメントでは特に顕著です。